記入のタイミング
個人番号事務管理簿の記入のタイミングは、作業区分との関係において決定されます。具体的には以下の作業時点での記入となります。
取得
取得とは、個人番号の取得を意味し、提供カードにおいては、これを新たに作成、またはこれに追記することを意味します。
- 提供カードの当初取得(再提出と新規雇用含む)時点
- 提供カードの当初取得時に誤りが発覚し、後日に新しい提供カードの再提出を従業者にお願いする場合の再提出時点
- 扶養家族が増えた場合で、提供カードに扶養家族の個人番号を追記してもらった時点
処理
処理とは、「個人番号の利用目的」に限って行うことができる行政上の個人番号関係事務を意味します。具体的には以下の作業時点での記入などがあげられます。
- 年末調整などの事務処理
- 法定調書合計表の作成
- 個人住民税における給与支払報告書の作成
- 社会保険関係の各種届出書の作成
- 雇用保険関係の各種届出書の作成
- 労働者災害補償保険関係の各種届出書の作成
提出
提出とは、上記「処理」で作成した行政書類を関係機関に提出する行為を意味します。実際の取り扱いとしては、行政書類が関係機関の窓口で受理された日をもって「提出」があったと理解されます。郵便による提出の場合も関係法令によっては、消印の日をもって「提出」があったものとされます。
なお、余談ですが、個人番号の記載のある行政書類の提出に当たっては、紛失、漏洩がないよう行政書類の提出方法(例えば、内容物が見えないよう梱包し、簡易書留で郵送するなど)に留意する必要があります。
廃棄
廃棄とは、個人番号が記載された行政書類、提供カードについて、保管期間を経過した時点で、個人番号の記載部分をマスキングすることや、上記書類を現実的に廃棄処分にすることを意味します。
なお、具体的な廃棄処理方法には、シュレッダーや重要文書溶解サービスがあります。保管責任の解除(廃棄)日を明確にするには、廃棄証明通知が発行される重要文書溶解サービスがおすすめです。
変更
変更とは、個人番号が記載された行政書類、提供カードについて、実際の記載に変更を加えることを意味します。
具体的には、従業者が提供カードについて誤った個人番号を記入して提出したり、事業者が行政書類、提供カードに誤った個人番号を記載したりして、これら個人番号の記載に変更を加える行為を意味します。
委託引渡
委託引渡とは、個人番号関係事務を社外の税理士、社会保険労務士等に委託する場合に、個人番号が記載された行政書類、提供カードなどを実際に引渡すことを意味します。
具体的な引渡しにあたっては、引渡しを行った事実を立証するために、社外関係者から預り書を受領することが大事です。
委託返却
委託返却とは、上記「委託引渡」があった社外関係者から、個人番号が記載された行政書類、提供カードなどの返却を受けた場合を意味します。
具体的な返却に際しては、引渡しの際に受領した社外関係者からの預り書と引き替えに、これら書類の返却を受けることとなります。
実際の記入見本
解説
- 作業年月日
会社が個人番号関係事務を行った日付を記入してください。 - 件数
作業処理の件数をここに記入します。例えば社員3名分の届出書を作成すれば「3件」という記入になります。 - 事務目的
会社が行う個人番号関係事務の目的にチェックを入れてください。 - 作業内容
具体的な作業内容を簡潔に記入していただきます。 - 媒体
個人番号関係事務の取扱の媒体を選択してください。 - 作業区分
会社が行う具体的作業の区分にチェックを入れてください。
以上
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